錦江湾を独り占めする「まどろみ」の時間。指宿温泉「吟松」の新客室・汀乃音で過ごす贅沢なひととき

旅行

はじめに

「ありがとう」というかわりに、旅に誘おう。 そんな素敵なコンセプトを掲げる「夫婦露天風呂の宿 吟松(ぎんしょう)」を訪れました。

青空に映える「吟松」の外観。海辺の砂むし温泉「砂楽」のすぐ隣という絶好のロケーションです

鹿児島中央駅から列車に揺られ、指宿の心地よい潮風に迎えられると、日常の忙しさが少しずつ解けていくのを感じます。 今回のお目当ては、2025年9月にリニューアルオープンしたばかりの新客室「汀乃音(なぎさのね)」。

波音をBGMに過ごす、贅沢で温かな滞在の様子を詳しくお届けします。

部屋 / 汀乃音(なぎさのね)

指宿の心地よい潮風に誘われて、今回私たちが宿泊したのは、2025年9月にリニューアルオープンしたばかりの新客室「汀乃音(なぎさのね)」です。 「夫婦露天風呂の宿」という名前の通り、大切な人とゆったり過ごすために考え抜かれた、まさに大人の隠れ家のような空間でした。

「汀乃音」609号室。石造りのプレートが重厚感を漂わせます

重厚な扉を開けると、そこには木の温もりと洗練されたモダンなデザインが調和した、開放感あふれる空間が広がっています。 お部屋の広さは51㎡と非常にゆったりしており、一歩足を踏み入れた瞬間に「あ、今回の旅はここにして正解だった」と確信しました。

錦江湾を独り占めする「まどろみの特等席」

このお部屋の最大の魅力は、なんといっても窓際に設けられた「まどろみスペース」です。

窓際に向かって配置されたソファと、その奥に広がる錦江湾の絶景

窓を大きく取った設計になっていて、ソファに腰を下ろすと、まるで錦江湾の海の上に浮いているような感覚に陥ります。 視界を遮るものは何もなく、ただただ青い海と空がどこまでも続いています。

昼間の景色。太陽の光が水面に反射してキラキラと輝いています

昼間は穏やかな波の動きを眺め、夜になれば対岸の街灯りや満点の星空を楽しむ。 まさに「汀乃音」という名の通り、静かな波の音をBGMに、何もしない贅沢を味わえる場所でした。

夜の景色。静寂の中で星空と波音が五感を癒してくれます

快適さを追求したベッドルームと充実の設備

リビングの奥には、シングルベッドが3台並ぶ広々とした就寝スペースがあります。

3台並んだベッド。壁面の和モダンなアクセントクロスが落ち着いた雰囲気を演出

リニューアルされたばかりとあって、室内はどこもピカピカ。 さらに嬉しいのが、最新の家電やアメニティの充実ぶりです。 空気清浄機には強力な「Airdog(エアドッグ)」が設置されており、滞在中の安心感が違います。

また、お部屋でのティータイムを彩るアイテムも完璧でした。

ネスプレッソのコーヒーマシンと、こだわりのスナック類
冷蔵庫内はすべてフリードリンク。指宿サイダーがあるのが嬉しい!

冷蔵庫の中には、ミネラルウォーターはもちろん、ビールやオレンジジュース、そしてご当地の「指宿温泉サイダー」まで用意されていて、すべて無料でいただけます。 お風呂上がりに冷えたサイダーをグイッと飲む瞬間は、まさに至福のひとときです。

感動の「半露天陶器風呂」と極上アメニティ

そして、このお部屋を語る上で欠かせないのが、プライベートな「半露天風呂」です。

丸いフォルムが可愛らしい陶器の半露天風呂。ここからも海を一望できます

お部屋にいながらにして、指宿の豊かな温泉を好きなだけ堪能できます。 窓を開ければ心地よい海風が入り込み、火照った体を優しく冷ましてくれます。 (※温泉の供給時間は6:00〜24:00となっていますので、朝風呂もバッチリ楽しめます!)

水回りも驚くほど贅沢な仕様でした。

広々とした洗面台。ReFaのドライヤーがさりげなく置かれています
清潔感あふれるトイレ。細かい部分までリニューアルのこだわりが感じられます

驚いたのは、アメニティにPOLAの最高峰ライン「B.A」シリーズがフルラインナップで用意されていたこと。 クレンジングからアイゾーンクリームまで揃っている宿は、そうそうありません。 さらにドライヤーは人気のReFa(リファ)。 こうした「女性が本当に嬉しいもの」がさらりと用意されている点に、吟松さんのおもてなしの深さを感じました。

この「汀乃音」で過ごす時間は、日常の忙しさを忘れさせ、大切な人との絆を再確認させてくれる、特別なひとときとなりました。

館内の様子

「汀乃音」の快適さに後ろ髪を引かれつつも、せっかくなので館内を散策してみることに。 吟松の館内は、一歩足を踏み入れると外の喧騒を忘れさせてくれるような、静かで情緒あふれる空間が広がっています。

心が整うウェルカムティー

到着してまず案内されたのは、海を望むロビーラウンジ。 ここでいただいたお抹茶とお菓子が、移動の疲れをすっと癒してくれました。

宿の名前にちなんだ「松」の干菓子。紫の添え花がとっても粋です

丁寧にお点ていただいたお抹茶は、深いコクがありつつも後味はスッキリ。 こうした「最初の一服」に手を抜かない姿勢に、老舗宿のプライドを感じますね。

まるで「水上の隠れ宿」を歩くような回廊

館内を歩いていて驚いたのが、その建築美です。 特に客室へと続く通路は、まるで屋内に小さな川が流れているような幻想的な雰囲気でした。

吹き抜けから光が差し込む中庭。開放感があって気持ちいい!
赤い壁と水路が美しい回廊

吹き抜けの中庭から差し込む柔らかな光と、水路を流れる水の音。 ただ部屋へ向かうだけの移動時間が、心落ち着く「散策タイム」に変わります。 和の伝統を感じさせる赤い壁とモダンなライティングのバランスが絶妙で、どこを切り取っても絵になります。

季節を愉しむ、遊び心満載のラウンジ

今回宿泊したのは秋。 館内はちょうどハロウィンのデコレーションで彩られていて、和風な宿の雰囲気と、洋風なイベントの融合がとても新鮮でした。

ハロウィン仕様のラウンジ。ハンギングチェアでのんびり読書も◎
夜のラウンジは、ランタンの灯りでグッと大人なムードに

広々としたラウンジには、ゆらゆら揺れるハンギングチェアや卓球台まであり、夫婦でゆっくり会話を楽しむもよし、童心に帰って遊ぶもよし。 「大切な人と、自由気ままに過ごしてほしい」という宿の想いが伝わってくるようです。

夜の散歩を彩る、光の演出

夜になると、館内はさらに幻想的な装いへと変化します。 ロビーには可愛らしいニコニコ顔のランタンが用意されており、これを借りて夜の海辺を散歩できるようになっていました。

好みの色のランタンを選んで、夜のお散歩へ。ワクワクします!

宿のすぐ目の前のビーチには、色とりどりのライトアップが施されており、波音を聞きながら光のアートを楽しむことができます。

砂浜に広がる光の絨毯。遠くには対岸の夜景も見えます

指宿の夜風を感じながら、ランタンを手に光り輝く砂浜を歩く時間は、日常では味わえない贅沢なひととき。 こうした「お部屋から一歩出た後の楽しみ」が充実しているのも、吟松が多くの旅人に愛される理由なのだと感じました。

食事

お食事処へと向かう廊下からして、すでに美味しい予感が漂っています。 個室風に仕切られたプライベート感たっぷりの空間は、まるでお忍びで隠れ家を訪れたようなワクワク感を与えてくれます。

情緒あふれるお食事処への回廊。和の意匠が凝らされていて、気分が高まります

席に着くと、まず目に飛び込んできたのは、テーブルの真ん中に鎮座する不思議な装置。 これこそが、吟松の名物であり、世界でもここだけでしか体験できないといわれる「温泉卓(おんせんたく)」です。

テーブルの中央から、なんと本物の温泉がこんこんと湧き出ているんです! 「えっ、テーブルから温泉?!」と、最初は耳を疑いましたが、目の前でゆらゆらと立ち昇る湯気を見れば、それが演出ではなく「本物」であることがわかります。

鹿児島を丸ごと味わう「砂むし料理」

今回いただくのは、指宿の代名詞を冠した「砂むし料理」。 お品書きを広げると、鹿児島の豊かな自然が育んだ山海の幸がずらりと並んでいました。

本日のお品書き。屋久島・種子島近海の地魚や、さつま六白黒豚など、地元の名産が目白押し!
色彩豊かな前菜とお造り。一皿一皿に料理人のこだわりが宿っています

まずは、近海で獲れた新鮮な地魚のお造りから。 身が引き締まっていて、噛むほどに甘みが広がります。 しかし、吟松の夕食の本番は、ここから始まる「ライブ感」にありました。

目の前でパチパチ!反則級の「揚げたてさつま揚げ」

温泉卓の横には、なんと専用の揚げ物用スペースが。 仲居さんが目の前で、手際よく「さつま揚げ」を揚げてくれるのです。

温泉卓にセットされた、重厚な鉄の蓋。この中で何が始まるのかというと…
パチパチという心地よい音とともに、さつま揚げが揚がっていきます。香りがもう、たまらない!

使い古された表現かもしれませんが、あえて言わせてください。 「揚げたてのさつま揚げは、これまでの概念を覆す美味しさ」です。

アツアツのさつま揚げ。フーフーしながら頬張る瞬間は、まさに至福

外はカリッと香ばしく、中は驚くほどフワフワでジューシー。 磯の香りが鼻を抜け、揚げたてならではの軽やかな食感に、ついついお酒も進んでしまいます。

テーブルの「源泉」で茹で上げる、究極の温泉卵

さらに驚きは続きます。 先ほどお話しした、テーブル中央の「温泉が湧き出る穴」に注目です。

滔々と湧き出る温泉。テーブルの上で源泉掛け流し状態です(笑)

この熱々の源泉の中に、籠に入った生卵を投入! 食事の進行に合わせて、ゆっくりとお部屋の温泉で「温泉卵」を作っていくのです。

温泉に浸かる卵たち。この「待ち時間」すらも、旅の贅沢なエッセンスになります

指宿の自然の恵みを、まさに文字通り「源泉」から直接いただく贅沢。 自分で茹で加減を確認しながらいただく温泉卵は、どんな高級食材にも負けない特別な味がしました。

揚げたてのさつま揚げの香ばしさに浸っていると、美しく盛り付けられたお造りが運ばれてきました。

錦江湾の恵みを一皿に

屋久島・種子島近海で獲れた地魚の盛り合わせ。器の輝きがお刺身を引き立てます

お造りはどれも身が厚く、角がピンと立っていて鮮度抜群。特に地元ならではのキビナゴや、脂の乗ったマグロは、口の中でとろけるような甘みがあります。

続いて供されたのは、鹿児島の代名詞とも言える「黒豚」を使った逸品。

さつま六白黒豚の角煮。箸ですっと切れる驚きの柔らかさです

この角煮がまた絶品で、甘辛いタレが中までしっかり染み込んでいます。添えられたお野菜の彩りも美しく、黒豚特有の上質な脂の甘みが口いっぱいに広がります。

さらに、小鍋では魚介とお野菜を贅沢に。

特製トッピー出汁でいただく海鮮小鍋。トッピー(飛魚)の深い旨みが素材を包み込みます

ぷりぷりの海老や白身魚が、上品な出汁を吸ってふっくらと。冷えた体に温かいお鍋が染み渡りますね。

旅のフィナーレは「黄金の卵かけご飯」

お食事の締めには、炊き立てのご飯とお吸い物、そしてお漬物が登場します。

つやつやのご飯と、磯の香り豊かなお吸い物。お漬物も良いアクセントに

ここで真打ち登場。前半戦で温泉卓の源泉に仕込んでおいた、あの**「自家製温泉卵」**の出番です!

完成!温泉卓で作った「究極の卵かけご飯」。この輝き、反則です…!

ホカホカのご飯の上に、絶妙な半熟加減に仕上がった温泉卵をオン。指宿の温泉の熱でゆっくりと火を通した卵は、黄身が驚くほど濃厚です。お醤油をひと垂らしして頬張れば、これまでの満腹感などどこへやら。これぞ「吟松」でしか味わえない、最高のご馳走でした。

最後の一口までおもてなしを

最後は、別腹のデザート。

本日のデザート。わらび餅や紫芋、お豆など、優しい甘さが並びます

鹿児島の特産であるお芋を使った甘味や、もっちりとしたわらび餅。上品な甘さで、大満足のディナーを締めくくってくれました。

演出の楽しさと、素材の良さを最大限に引き出す職人の技。吟松の食事は、単なる「夕食」という枠を超えた、忘れられない旅のアトラクションのようでした。

おわりに

今回の「夫婦露天風呂の宿 吟松」での滞在は、五感すべてが満たされる、まさに「記憶に残る旅」となりました。

特に新客室「汀乃音」の、窓辺で海を眺めながら過ごせる「まどろみスペース」は、時間を忘れて自分たちを甘やかしてあげられる特等席。 プライベートな半露天風呂で好きな時に温泉に浸かり、名物の「温泉卓」で驚きに満ちた夕食を囲む時間は、何よりの贅沢でした。

「たまには、旅に行こう」 そんな一言から始まる特別な時間が、ここ指宿には待っています。

大切な人への日頃の感謝を形にしたい時、あるいは頑張った自分たちへのご褒美に。 新しく生まれ変わった吟松で、波音に包まれる休日を過ごしてみてはいかがでしょうか。

公式HP: https://ginsyou.com/

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